売春していた妻と離婚できますか?

沖縄の弁護士

2009年09月28日 17:00

売春の場合は離婚原因第1号の不貞行為になります。
 夫が十分な生活費を妻に渡さなかった等により、自らと子どもの生活のために妻が売春し父親不明の子を産んだ事案で、妻が売春という不貞行為を行った原因と責任の大部分は夫にあるとして、夫からの離婚請求を認めなかった原判決に対し、夫が十分な生活費を渡さない等のために売春せざるをえなくなったことは同情を禁じえず、夫に相当の責任があることは認めなければならないけれども、その点については妻から夫に対する財産分与の請求の点において考慮すれば足り、子どもを抱えて生活苦にあえいでいる世の多くの女性が生活費を得るために売春することが通常であり、やむをえないことであるとは到底考えられず、婚姻の継続を強いることは相当ではないとした最高裁判所の判例があります(最高裁昭和38年6月4日。判例タイムズ156号104頁)。

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